昼頃に起きて、たまきと彼と3人で朝ごはん。久しぶりにベーグルを焼く。それから、サリンジャーの訃報を聞く。私はサリンジャーがすごく好きだったので、彼の晩年の暮らしのことや、発表されなかった多くの物語は彼とともに眠ってしまうのだろうか、なんてことをつらつらと考えた。世間と隔絶された場所で、サリンジャーは何を思っていたのだろう。

たまきは14時過ぎに仕事に向かい、私と彼は日比谷で「(500)日のサマー」を観た。結局、ラストではサマーも運命を信じたように、自分が「もってかれてしまった」瞬間が抗えないすべての希望、つまり恋や夢なのだろうな、なんて思う。それにしてもサマーの他人の信じなさや刹那的な自己愛は、まるで20歳のときの自分を見ているようだった。彼はトムの気持ちが痛いほどわかると言っていたし、確かに私たちの関係はかつてあんな感じだった。でも、私だってトムのような気持ちになったことは何度もあるし、ああいう立ち位置は一番切なくて未練が残って、忘れられなくなるパターンだよなーなんて考えた。
ガード下の寿司屋で軽くご飯を食べて帰った。寝る前に怖い話をしていたら二人ともあまり寝付けなかった。